もくじ

秦腔関連の文献紹介


ここでは、秦腔のことをより深く知りたい方のために、秦腔関連の文献(中国の他の伝統演劇のものも含む)をいくつか紹介します。以下の文献は、書店などでは入手しにくいものばかりなので、大学図書館などで借りられることをお勧めいたします。大学図書館をとおせば、比較的入手し易い文献ばかりを選んで紹介しています。ただし、現在のところ、秦腔関連の文献のほとんどは中国語です。日本語で書かれた秦腔関連の文献については、管理人紹介のページであげた私の著書や論文を参照いただければと思います。

書名・論文名・文献名

内容概要

陝西省戯劇志:西安市巻(陝西省戯劇志編纂委員会 編)1998年 三秦出版社(中国語)

陝西省戯劇志:省直巻(陝西省戯劇志編纂委員会 編)2000年 三秦出版社(中国語)

中国戯曲志・陝西巻(中国戯曲志編纂委員会/中国戯曲志・陝西省編纂委員会)1995年 中国ISBN中心出版(中国語)
この三冊は、いずれも西安市や陝西省の秦腔関係(そしてその他の伝統芸能も含む)の多方面の情報を含む百貨辞典です。西安及び、陝西省の演劇事情の総合的状況を知りたい方にはオススメです!ただし、90年代に出版されたため、最近の情報は載っていません。
秦腔詞典(王正強 主編)1995年 敦煌文芸出版社(中国語)

この本は、秦腔の基礎的事項について知るために便利な入門書です。

秦腔芸術談(蘇育生 著)1996年 西安出版社(中国語) 元西安市文化局局長であり、著名な秦腔史家である蘇育生氏による名著です。秦腔の名優談から、西安易俗社に関する記述、秦腔の現況分析までを網羅する貴重な研究書です。
西安易俗社70周年資料集編(西安市記念易俗社70周年辨公室編)1982年(中国語) この本はまもなく創立100周年を迎える、中国最古の伝統演劇の劇団・西安易俗社が70周年を迎えた時の記念資料集です。西安易俗社の歴史について知ることができる貴重本です。
京劇:「政治の国」の俳優群像(加藤徹著)2001年 中央公論新社(日本語) 秦腔の本ではないですが、本サイトのリンクでも紹介している、京劇城サイトの製作者・加藤徹先生の京劇についての「目からウロコ」の本です。平易な文章で書かれていて、京劇に詳しくない人にも分かり易く、これ一冊を読めば京劇史の概要が把握できるようになっています。
首届中国秦腔芸術節(中国戯劇家協会・陝西省文化庁・陝西省文学芸術界聯合会・陝西省戯劇家協会 編)2001年 陝西人民美術出版社(中国語) 秦腔を振興するために、2000年から開催されている2年に一度の「秦腔節」(秦腔演劇大会)のときの役者の舞台写真集。この本には、2000年の開催地・西安の大会に参加した陝西省、甘粛省、寧夏回族自治区などの名優の写真が満載されています。
秦腔劇目初考(陝西省芸術研究所編・楊志烈等)1984年 陝西人民出版社(中国語) 文革で散逸した秦腔の劇目を再収集して、その内容と作者を明らかにし整理した画期的な研究書です。秦腔にはどのような劇目があるのか知りたい方にはオススメです。
秦腔唱法研究(張倫 著)1994年 三秦出版社(中国語) 秦腔の伝統的な歌い方に、声楽に基づいた科学的発声法を取り入れて改良を試みた研究書です。教育者でもある著者は、この本をもとに幅広い教育活動を行って、秦腔の唱念教育(歌の教育)に大きな影響をもたらしました。
秦腔史稿(焦文彬 主編)1987年 陝西人民出版社(中国語) 秦腔の数ある起源説のうち、その起源を秦・漢にまで遡る秦腔発展史を扱う研究書です。その膨大な歴史資料によって、秦腔の起源説に大きな影響を与えています。
秦腔和成語(王学秀 編著)1997年 甘粛文化出版社(中国語) 秦腔と成語の関係について紹介する珍しい本です。それぞれの成語には代々の秦腔役者の知恵が詰まっています。
易俗社八十年 1912−1992年(蘇育生 主編)1992年 三秦出版社(中国語) まもなく100周年を迎える西安易俗社が、創立80周年記念を迎えた時に出版した記念論文集です。秦腔界の代表的な研究家や名優が数多くの文章を残しています。西安易俗社の長い歴史を知ることができる数少ない貴重本です。
秦腔清談(楊文穎 著)1999年 陝西旅遊出版社(中国語) 元西安易俗社副社長であり、著名な秦腔評論家である楊文穎氏による秦腔名優・名劇芸術談。特に西安易俗社関係の記載が多く含まれています。
中国秦腔史(楊志烈・何桑 著)2003年 陝西旅遊出版社(中国語) 著名な秦腔史家・楊志烈氏による最新著作で、明代起源説の立場から秦腔の発展史を民国期まで描いたものです。
京劇と中国人(樋泉克夫 著)1995年 新潮選書(日本語) 8つの側面から京劇の特徴をとらえて、京劇と中国近代史の関係についても詳しく書いた興味深い入門書です。京劇と中国人の関係を考える際に役立つ本です。
京劇入門(魯大鳴 著)2000年 音楽之友社(日本語) 日本で「京劇カフェ 極楽茶館」という京劇講座を開く中国の京劇役者による入門書。京劇のイロハを知るにはとても便利です。


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